AIと化学の具体例

どのAIがいいの?

今回は、理系科目――特に化学分野におけるAIの活用方法について紹介していこうと思います。

最近ではAIを使い始める人もかなり増えてきました。
ですが、その一方で

  • 「結局どのAIを使えばいいの?」
  • 「課金って必要?」
  • 「無料版でも十分使える?」

といった疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

実際、私自身も最初はかなり迷いました。

いろいろ試した上での結論として、理系科目、とくに計算や論理的な説明が必要な場面ではGemini、文章の整理や要約、自然な言語表現にはChatGPTが非常に使いやすいと感じています。

また、課金についてですが、正直なところ必須ではありません。
ただ、

  • より高性能なモデルを使いたい
  • 画像生成を活用したい
  • 長文処理を快適に行いたい

という人には、かなりおすすめできます。

とはいえ、ここで勘違いしてほしくないことがあります。

それは、「おすすめ=絶対」ではないということです。

AIはここ数年で驚くほど進化しました。
ですが、それでも平然と間違えます。

しかも、時々かなり自信満々に間違えます。

だからこそ私は、ひとつのAIだけを信用するのではなく、GeminiとChatGPTの両方に同じ質問を投げかけながら使っています。

すると、それぞれ違う視点の答えが返ってくることがあり、その比較こそが“理解”につながるのです。

AIは「答えを写すための道具」ではありません。
使い方次第で、“考える力を加速させるツール”になります。

ここからは、実際に私がどのようにAIを使いながら化学を学んでいるのか、具体的な使用例も含めて紹介していきたいと思います。

具体的な使用例

・理系の問題について

理系の問題を解くときに使える方法として、2つのことをよく行っています。

まずは自分で考えることが大切ですが、ほんとうになにを言ってるかわからないときは必ず出てきます。そのときに参考にしてみてください。

1つ目が問題を自分で問題文を入力して解いてもらう方法です。

この方法は問題が文章だけで記述されているときに有効です。AIは画像認識はまだ発達段階です。そのため文章で直接指示を送ることで具体的かつ、正確な答えが返ってきます。

2つ目が画像(PDFまたは写真)を送る方法です。この方法は課金をしていない方は数回行うと制限がかかる場合があります。ですが図を書く問題や、入力には多すぎるときに便利です。ただし、注意すべき点として先ほども述べましたが間違えている可能性があるので、AI同士のダブルチェックをお勧めします。

・レポートについて

次に、レポート作成において実際に使えるAIの活用方法を2つ紹介します。

1つ目は、実験書をAIに読み込ませる方法です。

実験書をAIに読み込ませることで、「今回の実験では何を目的として、どのような操作を行ったのか」を整理してもらうことができます。学生実験で扱われる実験の多くは、すでに確立された既知の反応や分析方法です。そのため、実験書の内容をAIに整理させることで、単に実験操作をまとめるだけでなく、「なぜこの操作を行うのか」「この操作によって何が起こるのか」といった、より深い考察につなげることができます。

例えば、実験書を読み込ませたうえで、「この操作の目的は何か」「この試薬にはどのような役割があるか」「この操作を行わなかった場合、どのような問題が起こるか」と質問すると、実験の各操作とその意味を関連付けて理解できます。

2つ目は、考察のための質問方法を工夫することです。

AIに質問するとき、「これは何ですか?」のように単純に質問していないでしょうか。このような質問でも回答は得られますが、専門的な内容になるほど、回答に誤りが含まれていても自分で判断することが難しくなる場合があります。

そこで、私はAIに質問するとき、まず実験で実際に起こったことと、本来予想される結果との違いを具体的に伝えるようにしています。

例えば、

「〇〇を行うと本来は〇〇になるはずだったが、実際には〇〇となった。考えられる理由を、化学的な根拠と文献を提示して説明して。」

という形で質問します。

このように前後関係や実験結果を具体的に伝えることで、AIに単なる一般論を答えさせるのではなく、自分の実験結果に対する考察をさせることができます。また、「文献を提示して」と指定することで、回答の根拠となる情報を確認しやすくなります。

ただし、AIが提示した文献をそのまま信用してはいけません。提示された文献を実際に開き、AIが説明した内容が本当に記載されているのかを自分で確認することが重要です。特に、AIが文献の内容を誤って解釈していたり、存在しない文献情報を提示したりする可能性もあります。

したがって、AIをレポート作成に利用するときは、

「AIに答えを出してもらう」のではなく、「考察の候補と根拠を探してもらい、最後は自分で文献を確認する」

という使い方がおすすめです。

この方法なら、AIを単なる文章作成ツールとして使うのではなく、実験結果から考察を組み立てるための補助ツールとして活用できます。

まとめ

ここまで紹介したように、AIはレポートを自動で完成させるためのツールではなく、自分の考察を深めるための補助ツールとして使うことが重要です。

実験書をAIに読み込ませることで、実験の目的や各操作の意味を整理し、「なぜこの操作を行ったのか」を理解しやすくなります。また、実験で予想と異なる結果が得られた場合には、実際に起こった現象や前後関係を具体的に説明し、文献とともに考えられる原因を質問することで、より専門的な考察につなげることができます。

ただし、AIの回答が必ず正しいとは限りません。特に化学のような専門性の高い分野では、AIが誤った情報を提示する可能性があります。そのため、AIの回答をそのままレポートに書くのではなく、提示された文献や一次資料を自分で確認し、情報の正確性を判断することが重要です。

つまり、レポート作成におけるAIの理想的な使い方は、

「AIにレポートを書かせる」のではなく、「AIを使って考察の視点や根拠を探し、最終的な判断は自分で行う」

ことだと考えます。

AIを正しく活用すれば、レポート作成の時間を短縮できるだけでなく、これまで気づかなかった視点から実験結果を考察することもできます。最終的には、AIに依存するのではなく、AIを活用しながら自分自身の科学的な考察力を高めていくことが重要です。

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